第34回全国大会(2018年)のご案内

2018 年 9 月 29 日(土)~30 日(日)
実行委員長  裴光雄(大阪教育大学)

 経済教育学会第34回大会を2018年9月29日(土)~9月30日(日)の両日に, 大阪教育大学天王寺キャンパスで開催させて頂くことになりました。大阪での 開催は2009年9月の第25回全国大会(関西大学)以来9年ぶりです。本大会は、 日韓の経済教育学会の協定締結を記念する大会として、全体テーマを「新世代 に求められる経済教育とは、どのようなものであるべきか、―日本の新学習指 導要領と韓国の新教育課程における経済教育の新たな展開を踏まえて―」とし ております。9月29日は全体テーマに関する記念講演と基調講演およびシンポ ジウムを開催します。最初に山岡道男先生から交流協定締結記念講演「日韓経 済教育学会交流前史」を話して頂きます。次いで、韓国の慶尚大学金景模 (キム・キョンモ)先生と岩田年浩元会長による基調講演を受けて、金子浩一 先生(宮城大学)と韓国の京仁教育大学朴英碩(パク・ヨンソク)先生に加わ ってもらって、4人のパネリストを中心に討論します。9月30日は分科会を開 催します。

大阪教育大学天王寺キャンパスへのアクセス

JR天王寺駅、地下鉄天王寺駅、近鉄大阪阿部野橋駅下車、徒歩約10分。

JR寺田町駅下車、徒歩5分

大会スケジュール

大会・シンポジウムテーマの趣旨

昨年8月に本学会は韓国経済教育学会と交流協定(Agreement for Academic Cooperation and Exchange Between The Japan Society for Economic Education and The Korea Economic Education Association)を締結しました。本大会は協定締結を記念する大会として、記念講演、基調講演、そしてシンポジウムを企画します。

韓国では近年、2016年の世界経済フォーラム(WEF:World Economic Forum)に記載されており、情報通信技術(ICT)ベースの新しい産業時代を代表する用語となった「第4次産業革命」(The Fourth Industrial Revolution)という現代的概念を重視しています。未来社会を人工知能(AI)、事物インターネット(IoT)、ビッグデータ、モバイルなどの先端情報通信技術が経済・社会全般に融合されて、革新的な変化が現れる次世代産業革命の時代として捉えています。教育全般がこの次世代の課題に応えられることが求められています。経済教育も同様のようです。

日本でもマスメディアにおいて頻繁に取り上げられているように、人工知能(AI)を始めとする最先端の情報技術の発展は、私たちの社会経済を大きく変容させています。特に、労働への影響は益々大きくなることが予想されています。

日本では周知の通り、昨年に学習指導要領が改定されました。総論的には「主体的・対話的で深い学び」「思考力、判断力、表現力」「資質・能力」の育成が強調され、コンテンツベースからコンピテンシーベースが重視されています。経済教育に関わっては、中学校社会の公民的分野において、前回の改訂で提示された見方・考え方としての「対立と合意」「効率と公正」に加え、経済領域に該当する「分業と交換」、「希少性」という用語・概念が登場しています。

一方、韓国では2015年改訂教育課程が開始され、現在、順次実施されています。今次の改定教育課程の総論における最も重要な文言であり、ビジョンとされるものは、①「未来社会が要求する創意融合型人材養成」、②「学習経験の質改善を通じた幸福な学習の具現」です。2010年代に入って韓国では融合教育という教育ビジョンが唱えられ始めますが、近年それ同じく重要視されているのが、上述の「第4次産業革命」という現代規定の概念であり、それは「未来社会」を創造する核心的な技術革新を意味しています。

また日韓共に高校教育において。日本では「公共(仮称)」という新必修科目の新設が論じられ、韓国では「統合社会」という新必修科目が既に新設され、今年度から高校一年生が履修しています。このように日韓で同じような動きも見られます。

ダイナミックに変化する現代経済社会をどのように把握し、その上で次世代に求められる経済教育はいかなるものであるべきか、日韓の新しいナショナルカリキュラムにおける経済教育の新たな展開を踏まえつつ、日韓の経済教育の比較検討を通じて、会員の皆さまと一緒に新しい知見を創出し、議論を深めることができればと思います。これまで日韓の経済教育学会の学術交流に尽力された日韓の先生方を始め、両学会の会員方々にシンポジウムに登場して頂いて、会員の皆さま方と共に考える良い機会になればと存じます。

《自由論題報告申込み》締切:2018年6月30日(土)必着

9月30日は午前、午後に自由論題の分科会を設けます。奮ってご応募ください。

  1. 報告の申し込みは、必要事項を下記のフォームら、報告者氏名・所属(複数の場合は全員)、連絡先(代表者のみ、郵便番号、住所、電話番号、ファックス番号、電子メールアドレス、携帯電話等の緊急連絡先)、報告論題、報告要旨(300 字程度)を入力し、2018 年6月30日(土)までにお送りください。
  2. 報告の採否は7月14日(土)に開催される理事会で決定し、7月21日(土)までに電子メールにてご連絡します。申し込みが多数にのぼる場合、次回の全国大会または春季研究集会でのご報告をお願いする場合もあります。
  3. 報告が採択された方は、報告要旨集の原稿(図表も含めて40字×35行、2ページ以内)を作成し、電子メールの添付ファイルにて、8月25日(土)までに、株式会社サラト 経済教育学会担当 E-mail:office@ecoedu.jpまでお送りください。これを素材に「報告要旨集」を学会ホームページで公開の予定です。原稿の書式は、経済教育学会のホームページからダウンロードできます。2ページという分量には、図表など一切を含みますので、ご注意ください。お送りする執筆要項に合わせて作成し、ページ番号、ヘッダー、フッター等は入れないでください。
  4. 報告応募者は年会費を納入してください、新規に入会される場合には、報告申込時に年会費 5,000 円(65歳以上のシニアの場合は2,500 円、学生・院生の場合2,000 円)の納入をお願いします。

《全国大会参加申込み》締切:2018 年 9 月 14 日(金)

《申込み・連絡先》

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