「第1回オンライン経済学コンテンツCORE-Econ読書会」を開催しました

 2020年2月22日(土曜)13時から15時まで日本大学経済学部7号館7053教室にて「第1回オンライン経済学コンテンツCORE-Econ読書会」が開催されました。 開催趣旨は英語オンライン経済学コンテンツ『CORE-Econ』の内容理解を深めるためのディスカッションや教授法の検討です。世界で注目される新しい経済学コンテンツに対する効率的な活用法を模索することが目的でした。

 具体的に取り扱ったテーマはユニット8「Supply and demand: Price-taking and competitive markets(需要と供給:価格受容と競争市場)」でした。『COREECON』を日本の経済教育に導入するにあたり、メリット・デメリットが考察されます。単に教員にテキストを紹介するだけでは、実際に使用してくれるとも限りません。広く普及させるには、テキストの概要、欠点、扱い方を分かりやすくガイダンスする必要があります。

 出席者はオンラインを含み、八木紀一郎会員、裴光雄会員、水野勝之会員、久井田直之会員、土居拓務会員の5名です。本会の実行委員を久井田直之会員が努め、土居拓務会員と水野勝之会員が報告しました。内容はワーキングペーパー(水野勝之,久井田直之,土居拓務『COOREECON(ユニット8)』指導指針の考察」(明治大学経済教育研究センターに掲載予定)の概要および使用する参考書(英文を小節に区切り日本語訳し、難解単語および専用用語を同ページ内で解説する参考書)の提案でした。

 本議題の中に『COREECON』を英語教材として導入するのが相応しいか、経済学教材として導入するのが相応しいかがありました。テキストは高校生でも読破可能な英語で書かれる一方、大学2年生程度で学習する経済理論を含むからです。また、部分的には専門家でも追加の解釈を要する用語もあります。これら内容をどのように活かすかは担当教員や所属大学・高校の意向にかかるものの、活用の目安としてガイドブック作成が指摘されました。

 経済学テキストをみなしディスカッション中心講義のツールとする意見、難解な経済理論を省き英語と経済学の橋渡しのツールとする意見、テキストに多く書かれる経済史的な内容を省く意見など様々に考察されました。日本の経済教育に『COREECON』を普及させるにあたり課題は多いです。しかし、それはテキストが有益であることの証明でもあり、著者に納得されるよう活用していく必要性が求められるからです。

 活発に議論の交わされる第1回目の「オンライン経済学コンテンツCORE-Econ読書会」になりました。

                        文責:土居拓務

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